膝の痛について
膝の痛みは大きく2つに分けられます。
一つはスポーツによる膝のトラブルで、これは急激にひねったとか、急な着地をしたとかではなく、気がついたら何とな く痛くなっていたという場合。膝関節には問題が見られず、関節周囲の筋肉や軟部組織に負担がかかっているものです。
動き初めは痛いが、少し動くと楽になってくるのが特徴。練習やり過ぎ、オーバーユースが原因です。
もう一つはいわゆる「変形性膝関節症」で加齢によるものです。膝の痛みを持つ中高年は約1,000万人いると言われています。
膝の軟骨がすり減って関節内に 炎症が起きます。炎症を繰り返していくと関節包などの組織が硬くなり、膝周囲の筋肉が硬くなって膝の曲げ伸ばしや動作が痛くなります。
肥満で体重が重いこ とも原因の一つですが、O脚や内またの歩き方なども変形性膝関節症の原因
当院の対処法とアドバイス
スポーツによる急激な外傷によって激しい痛みがあった場合は靭帯損傷などの危険もあるため氷で冷却してすぐ病院で検査が必要です。
ランニングなどオーバートレーニングによって徐々に痛みが出てきた場合、練習量を落とす必要はありますが、完全休養の必要はありません。主に筋肉疲労による痛みが原因ですので、脚全体のマッサージやストレッチ、膝に負担のかからないフォームや姿勢の改善が必要です。
「変形性膝関節症」については、一度すり減った軟骨は元に戻りません。これ以上変形しないように食い止めるのが一番大切です。
膝関節周囲が硬くなり、さら に膝の動きが制限されて痛みが出ているので、筋肉を出来るだけ元の柔らかい状態に戻すことことは痛みが消えたり楽になる効果があります。同時に、膝関節を 守る太ももの筋肉(大腿四頭筋)を鍛えることが重要です。
膝にトラブルを抱えている中高年の歩き方を観察していると内股歩行の方が目立ちます。内股歩行は膝の内側に大きな負担がかかりますのですぐにでも改善が必要です。