肩こり・首の痛みについて
人間の頭の重さは約4~5kgあります。普段はあまり気になりませんが、ボウリングのボールくらいありますのでかなり重いですね。
肩こりの原因のほとんどは姿勢の悪さです。机でパソコンを使っているとき、人間は頭がかなり前に出た姿勢になります。この時、首や肩の筋肉にかかる負担は正しい頭の位置に比べて2倍以上になります。
デスクワーク中心のお仕事なら、この状態が毎日8時間近く続くわけで、肩・首・背中の筋肉疲労は想像以上で す。この筋肉疲労が鈍痛を引き起こします。
また、肩こりの痛みがストレスになって筋肉の緊張を高めてさらに痛みを強くしてしまうという「痛みの悪循環」を招いてしまうこともあります。これが中々治らない慢性肩こりです。
しかし、悪い姿勢だけが肩こりの原因のすべてではありません。なで肩で鎖骨と肋骨の間のスペースが狭いために動脈や神経が圧迫されて肩こりが起こることもあります(胸郭出口症候群)。そのほか、内臓の病気や更年期障害などによっても肩こりの症状がある場合があります。
当院の対処法とアドバイス
肩こりの痛みは、痛みの原因となっている筋肉の張りを緩めれば、比較的早い段階で痛みは楽になります。しかし、筋肉の緊張は日毎に元に 戻ろう とするため、正しい姿勢を維持して首肩に負担をかけないよう心がけ、適度に肩こりに効くエクササイズを行うことが大切です。
また、肩こり解消のコツは肩甲骨です。肩こりの原因となる筋肉は、僧帽筋や肩甲挙筋、菱形筋といった肩甲骨に関係する筋肉ですので、エクササイズも肩甲骨 をよく動かす体操が効果的です。毎日少しずつで構わないので、コツコツと動かして血行を良くすることを心がけてください。
また、整形外科を受診すると「ストレートネックだから肩がこる」と診断されるケースが多いと思います。これは日常生活の姿勢に問題があって頸椎の生理的 カーブが失われてしまうのです。首から背中にかけての歪みを整えていけば、少しずつ改善していきますので、決してあきらめないでください。